━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 2014. Vol.13 ━━━━━━━
 
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■□■             清原国際特許事務所 メールマガジン
 
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   暑中お見舞い申し上げます。

  厳しい厚さが続いておりますが、いかがお過ごしでございましょうか。
  平素はひとかたならぬご厚情にあずかり心から御礼申し上げます。
   酷暑の折から、くれぐれもご自愛のほどお祈り申し上げます。


                                  平成26年盛夏

                      清原国際特許事務所

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トピックス

 ■ 東南アジア諸国の特許制度

インドの特許制度

 ■ 無効審判口頭審理(日本国特許庁)

 ■ 中国における商標法の改正

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本メール配信について
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東南アジア諸国の特許制度

 

東南アジア諸国の特許制度を表形式にまとめましたので、ご参照ください。


国名

主な加盟条約

出願言語

出願に必要な書類/情報

マレーシア

PCT、パリ条約

英語 願書、出願書類、委任状、出願人の権利を証明する文書、譲渡証書、優先権証明書
シンガポール PCT、パリ条約 英語 願書、出願書類、発明者に関する陳述書、譲渡証書、優先権証明書
インドネシア PCT、パリ条約 インドネシア語 願書、出願書類、委任状、所有権に関する陳述書、譲渡証書、優先権証明書
タイ PCT、パリ条約 タイ語 願書、出願書類、委任状、譲渡証書、優先権証明書
ベトナム PCT、パリ条約 ベトナム語 願書、出願書類、委任状、所有権に関する陳述書、譲渡証書、優先権証明書
フィリピン PCT、パリ条約 英語またはフィリピン語 願書、出願書類、委任状、所有権に関する陳述書、譲渡証書、優先権証明書
ラオス PCT、パリ条約 ラオス語 願書、出願書類、委任状、譲渡証書、優先権証明書
カンボジア パリ条約 カンボジア語(クメール語) 願書、出願書類、委任状、譲渡証書、優先権証明書
ミャンマー ビルマ語

法律が未整備なので、詳細についてはお問い合わせ下さい

ブルネイ PCT、パリ条約 英語 願書、出願書類、委任状、譲渡証書、優先権証明書、出願人の権利を証明する文書

外国部 今田 隆雄


       ▽詳しくは弊所HPを御参照下さい▽

  http://www.kiyopat.com/merumaga(new)/2014merumaga1.html


尚、お電話でお問い合わせいただく場合は、外国部の堀または今田までお願いします。









インドの特許制度


 





インドの特許制度は我々日本人にあまり馴染みがないが、最低限知っておかないといけない点を以下に挙げる。

  

(1)Eファイリングシステム(電子出願)を利用すると出願手数料(政府手数料)が10%安くなるという利点があるが、ファイルされていない事態が起こることがあるので、インド出願にあたっては、依頼する代理人に充分確認をする必要がある。

(2)インド特許出願がパリ条約の同盟国においてなされた出願に基づく優先権を主張する場合においてインド特許出願の出願人が第1国出願の出願人と同一であれば「Proof of Right」という書類を提出しなければならない。これは譲渡証書を提出することで満足される。

(3)インド出願後6カ月以内に対応外国出願の状況を知らせる義務がある。





(4)インド特許出願が登録査定になり登録手続を行った後、特許権者(実施許諾をしている場合は実施権者も含まれる)には、特許発明のインドでの実施状況(@実施していない場合はその理由と実施に向けての措置を記載する。A実施している場合はインド国内で実施された特許製品の数量および価格を記載する。インドに輸入された特許製品の数量および価格と国名)を毎年提出することが義務付けられている。実施報告を怠ると、100万ルピーの以下の罰金に処され、虚偽の実施報告をした者は、6カ月以下の禁固刑若しくは罰金に処される。

 

 

外国部 部長 堀 望一











無効審判口頭審理(日本国特許庁)

  

先日、無効審判の口頭審理に出頭しました。
 この無効審判は、弊所の顧客様が特許侵害訴訟を起こされ、その対応策の一つとして請求したものです。

 口頭審理は、特許庁の審判廷において公開で行われました。

 出席者は、審判長審判官1名、審判官2名、審判書記官1名と、請求人代理人弁理士、被請求人会社代表者、被請求人代理人弁理士、被請求人代理人でしたが、特許庁の方と思われる数名の傍聴人の方もおられました。

 審判廷の様子はテレビ等で見る裁判所と同じで、審判長審判官、審判官、審判書記官を挟んで両側に請求人側と被請求人側が座ります。







審判は、審判長の指揮の元に行われ、請求人側と被請求人側が直接に話すのでなく、審判長の問いかけに答える形で進んでいきます。

 弊所では侵害訴訟や無効審判を多く扱っていますが、侵害訴訟や無効審判を経験していない事務所も多くあります。侵害訴訟や無効審判を経験しているかいないかで、明細書に対する姿勢も当然に差があると思います。

 無効審判は、直接に利害関係にある者が対決するので、明細書に記載された一言一言が問題になります。この点で直接の利害関係のない審査官とのやりとりになる審査とは大きく異なり、明細書の一言一言が如何に大事かを、特に相手と向き合う口頭審理に出頭するたびに痛感します。今回も請求項に記載された一言の解釈が大きな問題となりそうで、一言一言の重要性を痛感しました。

 

弁理士 北本 友彦








中国における商標法の改正

2013830日に、第12期全国人民代表大会常務委員会第4回会議において「全国人民代表大会常務委員会の中華人民共和国商標法改正についての決定」が通過したことにより、201451日より改正中国商標法が施行されることとなりました。この改正中国商標法について今回は、中国への出願手続に係る主要な改正内容を紹介します。

 

1.音声商標の導入

 従来の文字商標や図形商標に加えて、新しく音声商標が商標登録の対象として追加されました。音声で商標登録を出願する場合、その旨を願書に記載し、音声サンプルを提出するとともに、登録を申請する音声商標に対し描述を行い、五線譜又は略譜により、出願に用いる商標の音声に対し、描述しかつ文字説明を添付する必要があります。中国商標局の規定によりますと、wavまたはmp3フォーマットにより音声をCDに記録し、当該CDを提出するとのことです。なお、音声データは5MB以下とする必要があるとのことです。

 

2.一商標多区分制の導入

 従来、中国における商標出願において、1つの商標につき指定できる商品(役務)の区分は1区分のみであり、複数の区分にわたって商標権を取得したい場合は、必要な区分の数だけ商標出願を行わねばなりませんでした。今回の改正で、一商標多区分制の導入により、1つの商標につき複数の商品(役務)の区分を指定して出願できるようになりました。




3.審査・審理期間の短縮化


 これまでは、出願商標の審査、取消審判などの審理に係る期間が長く、結果を受理するのに相当な時間を要することもありました。今回の改正では商標審査及び商標案件の審理に要する期間についても定められており、審査期間については9カ月、取消審判・無効審判については12ヵ月、無効宣告に対する覆審の審理については9カ月、加えて、特殊な状況がある場合には3カ月または6カ月の期間延長が可能となることが記載され、審査結果を受理するまでの期間の短縮化が望まれます。

 

4.拒絶理由に対する反論の機会

  これまでは、商標局において、出願商標の指定商品(役務)表示が一般的では無いと判断された場合には、補正指令書が発行され、出願人には補正や商品等説明の機会が付与されるが、識別力が無い又は先願商標と類似する等と判断された場合には、出願人に意見書又は補正書を提出する機会を与えられることなく、出願は拒絶されていました。しかし、改正商標法では、「審査の過程において、商標局は商標登録出願の内容について説明または修正を行う必要があると認定する場合、出願人に説明または修正を求めることができる。出願人が説明または修正を行わなかったとしても、当該事実は商標局が下す審査決定に影響を与えない。」との規定が新設されました。これにより、拒絶決定が下される前に出願人に意見を述べる機会などが付与され、評審委員会に対し再審を請求することなく、商標局における審査段階で拒絶理由を解消することができる機会が付与されることとなりました。
 

商標担当 上原 和樹